選択式の設問は集計も便利ですし、回答者にとっても簡単に答えられるという大変優れた設問です。しかし注意も必要です。それは選択肢の数が多い場合です。

人間というのはよほどの鍛錬をしていない限り、一度に理解できる文字数には限界があります。つまり選択肢の少ない設問と選択肢の多い設問では回答するのに必要な労力が格段に違うのです。選択肢は当然複数用意しますが、一目で理解できるのはせいぜい4つか5つまででしょう(選択肢の文章が長いとおそらくその数も減ります)。

選択肢がある程度多い場合、回答者は選択肢そのものを「最初のブロックとそれ以外」と判断してしまうことがあります(最初のブロックとは最初のいくつかの選択肢という意味です)。これは回答者が意識的に判断しているのではなく、一度に脳がたくさんの文章を処理できないために、無意識で分割してしまっているといえます。たいていの場合、最初のブロックにやや重点をおいてしまう傾向があるようです(これをバイアスといいます)。ですので、多岐選択型設問を作成する場合は、選択肢数を十分考慮する必要があるのです。

また個々の選択肢の文字量も考慮したほうがよいでしょう。選択肢のうち一つだけが極端に文字数が多いとそこにバイアスがかかってしまう可能性もあるでしょう。

選択肢数が多くなることが予想できる場合には、複数の設問に分割できないかを検討するのもよいでしょう。